履歴書
これは人材市場で入手したリクルートメンバーの履歴書です。個人情報保護のためと、容量の関係で解像度を落としていますが、イメージはお分かりいただけると思います。この履歴書はまだいいほうでして何とか字が判読できます。ひどいのになると、全然読めないものがあります。
上からみていきますと、”政治面貌”という欄があります。この方は”群衆”と書いてあります。ここに”共産党員”と書いてある人を多数みかけます。共産党員と書いてあっても政治活動をしているわけではなく、中学または高校の時に党へ入党するかどうかの選択をする機会があり、そこで入党します。就職活動、仕事面でも党員であるなしは影響ありません。ただ、公務員系の仕事に就く場合は共産党員であることが有利であるそうです。
民族のところに”漢”とありますが、これは漢族であること指しています。たいていは漢と書いてあります。その他の民族に出会ったのは1000人以上出会ったなかで数人でした。
さぁ 次が学歴です。本科、全日制とありますがこれは日本の4年生大学と同じです。 その他に”自学”というものがありまして、これは普段は家で勉強、週末に半日程度学校へいって補講をうけます。そして単位ごとに試験をうけ合格し、基準内の単位数を取得すると大学卒業の資格を晴れてもらえるというシステムです。
本科、全日制を卒業した人は学力の個人差はすくないですが、自学の人の場合は大学卒業とはいっても学力差が激しいです。
私の場合、電気系の人をさがしますので、テスト問題に簡単な[欧(女母)定律](これはオームの法則の意味)、三極管(これはトランジスタ)の増幅回路を作成問題を出題するのですが、自学の人でまともに出来る人は10%程度です。
出来ない人になぜできないのかと聞くと こんなの知らない、日本語 英語で書いてあるから読めなかった。(実は中国語で書いてあるのに。)または一番最初に習ったけど忘れた、、、最後にとっておきの言い訳は緊張して喉のところまで出てきているけど手が動かなかった、、という返事が多いのです。せめて私としては工程師(技術者)として仕事を探しているのでしたら、せめてこのこの位はできてほしいものです。
なぜこうなのかと自分なりに分析しましたが、勉強で知識を身につける事を目標としているのではなく、最短時間で単位をとり大学卒業の面子をほしいようです。確かにこれで、就職の容易性があがるのですからしょうがありません。
それに加えて本科、全日制の場合は入学時にまとまった入学金が必要ですが、自学の場合は少しづつ自分でオカネを蓄え、単位ごとの試験料を払えばいいわけですから大勢の人に機会が与えられます。
しかし、私としては内容でどうであれ自学という機会を利用し、技術者を目指す人がいるわけですからうれしいです。その反面、人の探しの旅が延々続くのは覚悟の上ですが、、これからもずっと続くでしょう。
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