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April 30, 2005

とうとう行きました公安局

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 中国広州で暮らしています。自分は絶対行かなくてもいいだろうと思っていた中国公安局に今回行く羽目になりました。理由は知人がカード詐欺に遭い、被害も発生したため届出をしなくてはならなくなりました。本当は私がいく必要がないのですが、付き添いということで行きました。
 写真は調書後、この被害捜索の状況を尋ねるときに必要になる書類です。後日捜索状況を知りたい場合、この番号をといあわせれば状況がわかるそうです。
 日本人の話を聞くと、大抵中国の公安局の対応は良くないという印象の話を聞きますが、私が看たところ、そんな様子は感じられませんでした。
 調書を取る様子を見ていたのですが、公安局の担当者は本当に理路整然とした5W1Hの話し方で質問をしてきます。かつ、横柄な態度は感じられず親近感を持てる方でした。しかし、この5W1Hの内容は事細かに聞いてきます。例えば場所について質問をうけた場合、番地まで把握していなければなりません。この時よくわからないと答えたのですが、なんと、この担当の方は「では、今から車で行き確認しますから、もし心あたりのところにきたら教えてください。」といい、私も一緒に中国のパトカーに乗る羽目になりました。私自身もここまで正確に情報を確認するとは思いませんでした。
 それで、もしも公安局にお世話になる場合がありましたら、状況を詳細にまず自分でまとめて書いたものを作成したほうがよいかと思います。話の内容に少しでも矛盾を発見しますと、つじつまが合うまで聞いてきます。
 というわけで私自身はとても好感が持てました。結局この調書聞き取りは3時間を費やしてくれました。
 取調べの部屋は個室ではなく カウンターの横に簡易テーブルを設けて実施します。勿論、私たちだけでなく、他の方も調書の聞き取りをしているわけですから、かなりにぎやかです。おまけにそれぞれ被害に遭い興奮していますので声もだんだん荒げるような話し方です。天井が張り裂けるとはこの事を言うのかと思います。
 できるならば公安居にはお世話になりたくないものですが、この機会を通して公安局=怖い=いい加減という私のイメージはすっかり変わり、公安局=親切丁寧=熱情というイメージに切り替えることができました。

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April 23, 2005

農村信用金庫のきれいなお姉さん

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 広州で暮らしています。最近、過激なニュースしか耳に入ってきませんが、日本の新聞で報道されているほどの危険な状況は今のこところ出くわしていません。
 私なんぞはこんなとある銀行の看板の写真を集めているほどですから比較的のんびりすごしています。
この看板は地元の銀行(それも広州市のはずれです。)看板です。農村信用社とありますから 日本の地方金庫に近いものではないかと思います。地元に直結したサービスを売り物にしているようです。
 ちなに 現在の中国元の金利は0.4%程度、1年定期で1.7%、5年定期で2.25%です。 日本円の金利よりもよっぽどいいのですが、私自身も 元で貯金していいものか迷っています。 元で買いたいものを決めてからと思いますが、今のところみつかりません。
 このお姉さんは超美人というわけではありませんが、なんとなくしっかりしたお姉さんという印象を受けます。
でも私はこの銀行に貯金するのはためらいます。。。。

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April 17, 2005

技術(文化)の蓄積

 広州で暮らしています。毎日 、右往左往の仕事を題名のように凸凹、ドタバタ状態でなんとか技術職をこなしているのですが、最近ハタと感じたことがあり、これは仕事を進める上で決定的に致命傷になりかねない事を見つけました。
 この界隈の企業ですと、元々香港に拠点があり、それが拡張してシンセン、トンガン、広州にまで進出するといった形態もかなり見受けられます。このような形態ですと、大抵 香港メンバーが進出の核、または重要なセクションの責任者となります。私の勤めている会社も同様のパターンです。私も技術職としてはや数年を中国でこなしてきましたが、まるでテープレコーダーのように同じことを何回も現地メンバーに教えています。勿論、人材が流動していることもりますが、もっと大きな原因は前例を調べることや、関係した資料を自分で調べ、自分で模索するという文化が現地メンバーにないことに気づきました。
 例えば新しい技術を採用する場合、かなりの量の文献を調べるのが普通です。今ではインターネットがありますのでそのための足がかりを探すのは比較的簡単になりました。しかし、それでも自分の探している内容とマッチするものは簡単にありませんので、その後は実験を組み合わせてどうしたらいいかを探るものです。このような行動は技術職として当然とは思いますが、これが現地メンバーがとても苦手としています。特に香港で教育を受けたメンバーはこのような発想をする人は皆無です。おかげさまでまた一から調べなおし、データの整理、実験の繰り返しをいうことを延々と私がやる羽目になります。
 なぜこうなんだろう??って考えていたのですが、その解らしきものが最近見つかりしました。学校での教え方です。香港系の技術系の学校で技術レポート、論文を書く機会が非常にすくないようです。試験の問題をクリアーすればok!という学校の文化です。私がはるか昔の工業高校で体験したのは、とにかく自分でレポートをまとめるために実験を繰り返し、いろいろな本をあさりながらまとめ、自分で考えるという習慣をひぃひぃいいながら覚えたものですが、このような教育を受けていないことを 香港メンバーとのお酒の席で知りました。
 これを逆手にいうならば 彼らは行き詰ったらだれかが教えてくれる、できなければできないでオワリ。これは、自分で考えないということですからかなりコワイものがあります。もし、ご確認したい人がおられれば現地の技術者に技術レポートと書いてもらうとよくわかります。内容が支離滅裂です。これを見た途端にどうしたらいいものかハタと迷うほどの内容です。
 しかし これをまた教えていくのが私の仕事かな。。 と思いながらまた延々と現地メンバーと一緒に仕事をしています。この私の業務はひとつのライフワークになりつつあります。

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April 13, 2005

上帝-皇帝-官吏-庶民

 広州で暮らしています。私の部屋のテレビは日本語放送を見ることできず、そのかわりにいやがおうでも毎日中国語番組を見ています。最近面白いことに気がつきました。 中国で一般に通用する世界観です。
 日本では昔の話になりますが、小さい子供が親に隠れて悪いことをすると、”オテントサマが見ている”なんていう決まり文句を聞いたものですが、(これも相当古い言葉ですね。)どうも中国にもこれに相当する事があるようです。
 中国版時代劇ですと清朝、漢の時代を取り上げた番組を目白押しで放映されています。必ず皇帝がでてきて、その皇帝が敬っているものが上帝(どうも神様みたいな存在のようです。)です。この上帝が皇帝を任命し、皇帝が官吏を通して庶民を取り仕切っている。。こんな構図がそれぞれの時代劇から読み取れます。どうも上帝-皇帝-官吏-庶民という考え方が根強く浸透しているのではないかと感じます。
 また お寺なんかに行きますと、おばあさんたちが線香を手にはさんで、なにやらぶつぶつ唱えているのですが、耳を済ましてよく聞いていましたら、「上帝保佑、上帝保佑、上帝保佑、上帝保佑、上帝保佑、上帝保佑、、、」と繰り返しているだけです。 直訳すすれば 神様 平安を与えてくださいと言ったところでしょうか。。 ん? お寺はどう見ても仏教系とおもいますが、これまたどう見ても仏像らしきものに向かって 仏様ではなく 神様と祈っているということに?? 神仏混ぜ込みのようです。
 天の高いところで神様が見ている、また神仏一緒のところが日本と同じ?? なんて思う一こまを感じたこのごろです。

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April 09, 2005

労働契約書

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 広州で仕事をしています。人材探しで一苦労したこともおりまぜながら書いています。
 現地メンバーに会社に来てもらい、仕事をしてもらう場合にこんな労働合同書(労働契約書)という書類を取り交わします。地域によって多少フォーマットは違うようですが、たいていは同じようです。日本にいて私のようなサラリーマンですとこんな書面にまでして契約を取り交わした覚えはない(それとも どこかにしまって紛失?)のですがこちらでは大抵1年ごとにこのような書類を取り交わします。
 内容はお決まりのように労働法に基づいて書かれていますが、私自身注意をしなかったばかりに失敗した事があります。この中で__工作(工種)と書かれていますが、この業務内容で契約を取り交わした後に、この配置転換などで仕事の種類を簡単に変更することができないのです。例えばあるワーカーさんが能力が高いのでスタッフに引き上げたい、また逆にこのスタッフは能力がないのでワーカーとして働いてほしい、設計員に技術員の仕事に変更させる、、、といった内容はこの契約に関係してきますので、簡単に業務変更はできません。
 私の場合は設計メンバーとして雇用した人に技術員の仕事をしてもらおうとしました。そうしたら人事スタッフからクレームが付いたのです。これは契約に関係することだからだめだというのです。では技術員と設計員の仕事の違いは何かという問題があり、この両者の仕事が明確に分かれること自体おかしいのですが、ダメということでした。
 もっとくだけた例ですと、あのワーカーさんは”かわいい”し、仕事も出来そうだから 秘書にするなんて例があります。その時にちゃんと給料も見直さないと労働法によって訴えられる場合があります。
 これは契約を見直す→契約が変わる→給料の見直しをしなければならないということです。年に一度一斉に契約更新をすればいいですが、仕事の状況に応じてチョコチョコと個人ごとに頻繁に契約を変えては確かに面倒です。
 しかし、これを逆手にとり、契約期間毎に与えた業務の見直しができます。
 いわゆる契約社会ですが、あまり細かいところまで契約で縛ってしまいますと、経験の幅が狭くなります。
 事実私は現場を全く知らないために作れない製品の図面をしこしこ書いた設計員を沢山知っています。おまけに大抵こういう人は設計員というプライドがあるためにおかしいところを曲げようとしません。私の場合はこうなったら契約期間完了でおしまいとなります。
 なんとかもうすこし融通の利くようにならないかと思う時があります。。。。

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April 05, 2005

最近の出来事

 この数日、 やれシンセンの日系デパートの前で、日本が国連常任理事国に加入するのに反対する署名活動があった、さて成都でも同様の活動があり、これが高じて日系デパートのガラスが割られた、、 さては日本製品の不買運動がはじまった、、、などと、ここ広州にいてもこんなニュースが入ってきて周辺が騒がしくなってきました。しかし当の私はというと悠々とシンセンの騒ぎをたまたま見物したり、また今週の日曜日、広州の日系デパートの殴り書き看板の前の署名活動テーブルの前にいて 何をしているの?とずうずうしくたずねたりとしています。 この時は その机にいたお兄さんが熱心に説明してくれましたが、気持ちが高じて話しているので、早口な広東訛り北京語で言われても全然わかりませんでした。私はというと、是「口馬 ]?の連発しただけで 家に帰りました。
 が、私自身どう見てもみても腑におちないのです。なぜこの時期に日本反感運動がはじまるのかがよく結びつきがわかりません。
 ひょっとして これは中国人が得意としている戦法で、実は攻撃したいものが他にあるのですけど、あえて違うモノを対象に攻撃する、指桑罵[木鬼]のように思えてなりません。うっかり これに反応したりなどするととんでもないことになるのではと考えたりします。
 一番 いいのは マスコミもほっといてもらえればいいのですが。。。 どうなることでしょうね。。。

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April 03, 2005

もうすぐ清明節

 広州で暮らしています。
 4月5日は清明節というそうです。日本のお彼岸とおなじようでして、一族総ぞろいで先祖の眠るお墓に行き、掃除、おまいりをするそうです。墓前で線香をささげ、オカネに見立てた紙をもやし、あの世でもオカネに困らないように送金をするそうです。今日は日曜日でしたが、お墓のある丘で煙が立ち昇っているのが見られました。今年の4月5日は火曜日ですから、普段仕事を持っている人は今日おまいりを済ましているのではないかと思います。そういえば今日はやけに花を売っているおじさん、おばさんが多いと思っていたのですが、墓参り客をターゲットに売っているのでしょう。中にはその燃やすオカネや線香までちゃんと用意して売っているおじさんもいました。
 墓の丘で墓石がずらりと並び煙がたっている様子を写真に撮ろうと思ったのですが、”縁起が悪そう”でしたので、よしました。

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April 02, 2005

履歴書

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 これは人材市場で入手したリクルートメンバーの履歴書です。個人情報保護のためと、容量の関係で解像度を落としていますが、イメージはお分かりいただけると思います。この履歴書はまだいいほうでして何とか字が判読できます。ひどいのになると、全然読めないものがあります。
 上からみていきますと、”政治面貌”という欄があります。この方は”群衆”と書いてあります。ここに”共産党員”と書いてある人を多数みかけます。共産党員と書いてあっても政治活動をしているわけではなく、中学または高校の時に党へ入党するかどうかの選択をする機会があり、そこで入党します。就職活動、仕事面でも党員であるなしは影響ありません。ただ、公務員系の仕事に就く場合は共産党員であることが有利であるそうです。
 民族のところに”漢”とありますが、これは漢族であること指しています。たいていは漢と書いてあります。その他の民族に出会ったのは1000人以上出会ったなかで数人でした。
 さぁ 次が学歴です。本科、全日制とありますがこれは日本の4年生大学と同じです。 その他に”自学”というものがありまして、これは普段は家で勉強、週末に半日程度学校へいって補講をうけます。そして単位ごとに試験をうけ合格し、基準内の単位数を取得すると大学卒業の資格を晴れてもらえるというシステムです。
 本科、全日制を卒業した人は学力の個人差はすくないですが、自学の人の場合は大学卒業とはいっても学力差が激しいです。
 私の場合、電気系の人をさがしますので、テスト問題に簡単な[欧(女母)定律](これはオームの法則の意味)、三極管(これはトランジスタ)の増幅回路を作成問題を出題するのですが、自学の人でまともに出来る人は10%程度です。
 出来ない人になぜできないのかと聞くと こんなの知らない、日本語 英語で書いてあるから読めなかった。(実は中国語で書いてあるのに。)または一番最初に習ったけど忘れた、、、最後にとっておきの言い訳は緊張して喉のところまで出てきているけど手が動かなかった、、という返事が多いのです。せめて私としては工程師(技術者)として仕事を探しているのでしたら、せめてこのこの位はできてほしいものです。
 なぜこうなのかと自分なりに分析しましたが、勉強で知識を身につける事を目標としているのではなく、最短時間で単位をとり大学卒業の面子をほしいようです。確かにこれで、就職の容易性があがるのですからしょうがありません。
 それに加えて本科、全日制の場合は入学時にまとまった入学金が必要ですが、自学の場合は少しづつ自分でオカネを蓄え、単位ごとの試験料を払えばいいわけですから大勢の人に機会が与えられます。
 しかし、私としては内容でどうであれ自学という機会を利用し、技術者を目指す人がいるわけですからうれしいです。その反面、人の探しの旅が延々続くのは覚悟の上ですが、、これからもずっと続くでしょう。

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