5.出身地には要注意!
中国シンセンで生活、仕事をしております。自分なりに”シリーズ”にてテーマを作成、気がついた点を書きとめています。今回はその第5弾として、内陸から出てきて、シンセンで働いている人たちの同郷感覚について書いてみます。
中国人が初対面の場合、少し慣れてくると、必ず聞く質問が「あなたはどこから来たの?」という質問を必ず聞きます。もし、同じ省の出身であれば「○○省のどこ?」私は□□だけど。。 といった具合に会話がすすんでいきます。
対人関係でお互いの出身は重要な評価項目のようです。ある程度中国人のなかでも、○○省の人はずるがしこい、また△△省の人はやさしい人がおおい、□□省の人は朴訥、、なんてききますが、私が観たところ出身地の差ではなく、その人に属する性格のほうが大きな影響を与えていると思います。
ただし共通した傾向があります。都会、中国でも有名な都市で育った人は地方で育った人を見下す傾向があります。また歴史に残る有名人が出生した土地出身の人はその人のハクを借りて無名な土地の出身者を見下す傾向があります。逆に地方出身者は都市出身者で能力が自分よりも落ちると思われる人物を相手にしている場合は、何をとっても強く反発します。
全体的な傾向として北京に近い北の出身者は南の華南の出身者を見下す傾向があります。口には出さなくとも一緒にお酒の席でよく口にでてくるのが”私たちは北のほうでそれなりに勉強してここシンセンにきた。この辺の学校の教育と違う。。。”といった趣旨の内容を言います。私は、それならばこれはどう説明するかとある最新技術の内容の説明を求めると、(たとえば最近の中国で発表された電話規格などの説明)たいていは急に機嫌がわるくなって、なにも話さなくなります。これも私が観たところ、場所によって学力差があるのではなく、本人の努力次第、または幸運に良い先生に当たったかどうかで決まるのではないかと考えています。
ただし、こんな会話をしながらお互いの出身地を確認しあった後は同郷同士で仲間をつくる傾向があります。
シンセンでは、これも私の主観ですが、広東省系のグループとそれ以外のグループで固まるようです。それぞれグループをつくり、お互いには深く付き合わないようです。根底には自分たちの故郷の言葉を使いたいということもあるようです。
仕事でプロジェクトを立ち上げ、それぞれ仕事配分をした場合、その中で広東省出身の人とそれ以外の省の出身者が協力し2人で進める場合は要注意です。理由はよくわからないのですが、まともにうまくいった経験がありません。日本人のようにお互いの分担があいまいな仕事はお互いに相談してすすめるということをしません。丁度2人の中間にあるような仕事はお互いにやりません。いつも第3者が進行状況を確認し、細かな仕事でも配分していかないといけません。これは日本の職場では考えられません。
仕事を配分する場合は 担当者の出身、その周囲の人の出身を頭に描きながら仕事を配分していかないと、うまくすすまない場合があります。
みなさまの中で仕事を配分する立場にある人はどうか上記のことをご参考ください。
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