11.ワーカーさん古今東西
中国シンセンで生活、仕事をしております。自分なりに”シリーズ”にてテーマを作成、気がついた点を書きとめています。今回はその第11題目として、工場で働くワーカーさんについて紹介します。
たいていの工場ではスタッフ、ワーカーと大枠の職分が分かれており、待遇が違います。給料も大きく差があります。勿論与えられている責任も違います。日本ですと、現場の作業者とスタッフは大きく待遇が変わることは少ないのですが、中国では違います。
このワーカーさんについて述べます。シンセンの場合は広東省、湖南省、江西省、西壮族自治区から出稼ぎのようにしてきます。勿論、中にはとてつもなく遠いところから、例えば甘粛省(私があった人はこの省出身の人がいました。)からもはるばるきます。甘粛省はシンセンから2500km程離れています。彼らはバス、電車を何回も乗りついできます。帰郷の所用時間は広東省、湖南省近辺ですと約丸1日、先ほどの甘粛省では丸3日かかります。
ではワーカーさんを新規募集する場合はどうするかといいますと、募集要項を工場の門に掲示するだけでいいのです。そうすると指定した日時に集まっています。
私が見た経験ではこの状態は15年位変化していません。時々 一時期は募集が難しい時もありましたが、たいていはこれで必要人員を確保できるようです。
さて最近気がつたことに中国の一人っ子政策がワーカーさんの姿にも影響しているようです。以前のワーカーさんは、いかにも農村育ちが実感できる姿で、女性であれ真っ黒に日焼けし、化粧を全くしない顔、髪の毛は直毛、たいていは40cm位のロングヘア、そばに行くと少し汗臭いにおい。ワキ毛は伸ばし放題、しかし、人懐こい笑顔で、言葉はわからなくともところかまわず、だれにでも声をかけて来る人が多かったように思います。
しかし最近は徐々に変化しています。何が変化したかと言うと上述の内容と違うのです。ちょっとした街育ちの雰囲気があり、顔は比較的色白、少なくとも口紅をしている、髪はショートカットでかつ茶髪、ちゃんとワキ毛も剃ってあります。こちらから話かけるとたいていは、あぁ??と答えて、困ったような顔をします。比較的内気な人、でしゃばらない人が増えてきました。おまけにワーカーさんでも携帯電話を持っている人が増えてきました。
すこし寂しいこととして、人懐こさを感じるワーカーさんが減少してきたように思います。こんなワーカーさんの一面にり一人っ子政策の影響を垣間見ました。
さて、この国の将来の教育はどうなるのでしょうか?? 全く予測できないことからソラ恐ろしいものがあります。
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