中国シンセンで生活し、仕事をしております。
人材市場について紹介します。日本の職業安定所に相当するのがこの人材市場です。まるでルクルート会場のような雰囲気です。専用フロアーが設けてあり、複数の企業、(おそらく300社程度)がブースを構え、その前を仕事を探している人たちが歩き回り、自分にあった会社を探します。このようなリクルートは人材市場という場所で毎日おこなわれています。
人材市場を利用して人材を探す場合はあらかじめ申し込みをします。募集職種、必要学歴、経験年数をあらかじめ連絡します。1回の手数料は100元程度です。
私自身 この場所に行き、自分の会社のブースに陣取り、直接、人材を探しました。
雰囲気は、まるでデパート内のように、”店”の前をぞろぞろと沢山の人が歩き、あちこちの会社のブースに立ち寄り、まるで 欲しい”商品”を探しているようなというイメージを抱いてくだい。各ブースの前には40人、50人の人がうろうろしています。このフロアーにいる職を探している人の総数は毎回、2000人程度はいるのではないかと思われます。
人気のある会社ブースには蟻の黒集りのように人が殺到します。人気のないところは、人事関係の人が一日中昼寝をしています。この対照が激しく、ハタで見ているとおかしくなります。
日系企業は比較的人気があります。私もこのブースにすわり、就職募集者の相手をしたのですが、人が次々と押しかけ、途切れないことには閉口しました。途切れるどころかわれ先にと押しかけてくるのです。
開始して3時間くらいは就職希望者がひっきりなしにおとずれ、応対に終われます。休む間は1秒たりともありません。お昼ごろ 人の波がひいてくるのですが、この時にどっと疲れが出てきます。このころはぐったりしてしまいます。
どんな人が募集にくるのかというと本当に千差万別です。学校を卒業し、これから働こうとする人、地方で一旦就職したが都会にあこがれて出てきた人、前の会社を解雇されてやめた人、シンセンにはすんでいても今すんでいる環境がよくなく、もうすこし繁華街から離れたところで生活をしたいがために、職場を変える人など、、さまざまです。
なかには わたしのところにきて、”絶対”あなたの会社で働きたいという人がおり、簡単なテストをしたところ、めちゃくちゃな解答だったので、あなたは採用できません。伝えたこことがありました。しかし、それではひきさがらず、それどころか机にかじりつき、かつだんだんと声を大にして、私は絶対あなたの会社に入りたいと身を乗り出してくる人もいました。そのパワーには私も見習いたくもあり、本当に圧倒されます。結局、再度簡単なテストをし、お断りしました。
中国でも以外といったらおかしいのですが、良い就職口を探す場合は学歴がモノをいいます。最低でも 高校卒業(こちらでは、中専といいます)の学歴でないと、人材市場での職探しは難しいです。人事の人は相手にしないようです。
そのため に学歴を詐称記入した履歴書、偽の卒業証明書をよく見かけます。日本ではかんがえられませんが、何かの事情で学校に通学出来なかった人たちは、良い職に付くにはこうでもしないと就職できないのが現状です。
これをみてくださる人の中でも ひょっとしたら この人材市場に行くかたがおられるかもしれません。
こうすればよい人材が集まるというポイントを発見しましたので、お伝えします。
1、募集に来た人をその場で半分は即、選別します。なんといっても人の多い中国です。本当に沢山の人が日系企業めがけてくるのです。こうでもしないと処理し切れません。
第一印象でどしどし選別します。何をみて選別するかですが、簡単です。服装がちゃんとしているか。挨拶ができるかどうか、筋道たてて自己紹介できるかというポイントだけで十分です。これでまずはどしどし選別していきます。
2、次に 身分証明書、戸籍証、学校の卒業証明書を見せてもらいます。 ポイントは学校の卒業証明書です。 卒業年が古いにもかかわらず 異様に真新しいのは要注意です。ハンコの押してあるところを見て、まだインクがまだ乾ききっていないものがあります。これも偽モノの疑いあります。
3、次に簡単な専門問題を出します。本当に簡単で結構です。例えば電気で言えば オームの法則の式を書いてもらいます。できない人はにやにやしながらすぐに去ります。
4、何気なく 応募者の手をみます。食用油でテカテカに光っているようなら要注意です。こういう人はつい先ほどまで食事をし、なんとなくここに来た人と思って間違いありません。もともと仕事のやる気のない人です。本当に仕事を探したいと思っている人は頭の先から靴まできれいに整えてあります。
5 1~4まで実施し、好印象の人を見つけ出したら、宿題をだします。次回 会社で面接をするからそれまでにやってきてくださいと告げます。しかし、この問題は かなり難しい問題に設定します。 これで、約半分の人は 私どもの会社まで出社しません。
6、やっと私たちの会社の面接までたどりつけた人は また 試験を実施します。これは基本問題ではなく 応用問題をだします。答えがあっているかで判定するのではなく、問題を解く過程がわかるような 問題にします。
7、それから面接をするのですが、 最初に給料の話をします。 それで、相手の反応をみながら
本当に仕事ができるかを判断します。
これで、良いと思った人を採用します。
私自身、 ここシンセンで 自分自身がここまで”尽くして”人探しをしなければならないことに 内心驚きましたが、しかし、これは 仕事をする上で重要なポイントです。関係部門に任せるのではなく 、自分で人を選び採用することが 仕事の成功につながると思いました。
もし このような機会があればご参考にしてください。
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